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女性と釣りの NEW ノーマル 第二回 イマドキで自然体。 女性の発信が釣り環境を変える!?

女性と釣りの NEWノーマル
第二回
イマドキで自然体。
発信力で釣り環境を変える女性たち!

一般社団法人 女性フィッシング協会

釣り歴 30 年目に突入した Shipsmast プロデューサー&女性限定フィッシングサークル TLC 会⻑の金子マミが自身のアンテナでキャッチした「女性釣り人」や「女性のアクティビティ」に関わる最新情報をレポートする不定期連載。

第二回は女性による釣り普及活動団体「女性フィッシング協会」オーガナイザー・京谷 紗季さんと曽我部 颯希さんのお話です。

 

女性が釣りを楽しむきっかけについて、私は今まで様々なケースを見聞きし、分析してきました。

その中でも SNS を介した拡がりは近年では目を見張るものがあります。
特に女性たちは自分の姿や釣果をアップするだけではなく、そこからお互いに興味や地域性など共通点を見つけて気軽に繋がり、さらに釣りの楽しみを深めているように感じていました。

そんな流れの中、ただ自分たちで釣りを楽しむだけではなく、もっと釣り環境を良くして釣り人を増やしたい!というピュアな想いで団結した女性たち。それが今回ご紹介する「女性フィッシング協会」です。

思い立ったらすぐ。SNS 世代のスピード感がすごい

団体発足の発案は 2019年12月に「釣りガール公式インフルエンサー」達と集まった時のディスカッションだったとのこと。

この「釣りガール公式インフルエンサー」というのはInstagramアカウント。

釣り好きな女性たちが公式インフルエンサー登録し、釣りの楽しさを発信していく活動です。

そこに登録しているインフルエンサーの女性たちで集まった会合の席、「釣り環境を良くする活動に関わっていきたい。」という思いがその場の一同に湧いてきたそうです。

彼女たちの熱い思いは SNS発信のスピード感さながら、あっという間に燃え上がり、さらなるディスカッションを経てコロナ禍の最中でもあった2020年夏頃に組織化・法人化の準備を進めたそうです。

019年末頃に集まった有志一同。楽しい飲み会から社会貢献まで視野に入れた活動に発展した。

ここで今回インタビューに応じてくれたお二人のプロフィールをご紹介。

 

オーガナイザー・京谷 紗季 (きょうたにさき)

京谷さん前職時代

前職は結婚式場のフローリストとして新婦のブーケ・会場装花の制作、新郎新婦のエスコートを担当。初めて釣りをしたのは10年前くらいだが、趣味として楽しみ始めたのは3〜4年前 (2018~2019)年頃。ルアーフィッシングをメインに楽しんでいる。シーバス、雷魚、オフショア、磯のルアー釣り、海外釣行など様々な釣りに挑戦してきた。インスタグラムの活動がきっかけで2020年夏頃に某ルアーメーカーに入社。釣りを始めたきっかけは彼氏。しかしその後は自分で道具を買って、自分の意思で釣りに行くようになり、今は釣り中心の生活。

 

オーガナイザー ・曽我部 颯希(そがべ さつき)

今ではどんな釣りでも挑戦するスーパー釣り師

前職はアパレル社員で主にウィメンズVMDを担当。20歳まで刺身が苦手で食べられなかったのが、4〜5年前に家族が釣ってきたアジの刺身が美味しくて食べられたことに自分で驚き、それからは食べてみたい魚を釣る食欲系アングラーに。ルアー、餌釣りなんでも好き。始めた当初は陸っぱり派だったが、今は船釣り中心。現在は兵庫県・明石の釣り船で中乗りをしている。京谷さん同様に公私とも釣り中心。

 

 

 

そんな京谷さんと曽我部さん、実は高校の同級生。

元は共通の趣味であるダンスで繋がり、社会人になってからも友人関係が続いていたとのこと。

学生時代から息の合っていたお二人が先頭に立ち、協会を引っ張っているのはなるほど納得です。

高校時代の初々しいお二人。この子たちが釣り人になるとは当時誰か想像していただろうか?

釣りのきっかけはお二人とも別々でしたが、たまたま同じくらいのタイミングで釣りに夢中になり、SNSの釣りガール公式インフルエンサーの活動を開始。

そこからすっかり釣りに魅了され、のめり込み、他のインフルエンサー仲間と交流を重ねていく中で釣り人の置かれている環境について問題意識を持つようになり、必要性を感じてこの女性フィッシング協会を設立したそうです。

現在のお二人。左:曽我部さん・右:京谷さん

お話を伺って、この協会設立に向かうまでの行動の速さにまずは圧倒されました。

そしてこのスピード感とともに、Instagram上で発信する活動から必要性を感じて団体発足へ辿り着く経緯の現代的で直感的なところにも衝撃を感じます。

釣りを普及させる活動というと、メディア主導や釣り業界団体の活動、釣り愛好会・サークルなどが中心だった昭和〜平成の時代とは全く違います!

本当に老若男女へ釣りを広めるためには、おそらくこの柔軟性とスピード感がこれからは重要なのだと、改めて感じました。

一人でも、仲間同士でもやってみたい釣りはなんでもチャレンジ

今までとこれから。釣り普及の新しい潮流か。

「老若男女問わず、特に初心者を中心に釣りの楽しさを伝えること」「いつでも誰とでも釣りを楽しめる環境を作ること」を目的としている女性フィッシング協会。

この文言を見た時に、私を含めて釣りの普及活動にこれまで関わってきた人たちは何を思うでしょうか。

間違いなく、釣り業界や付随団体はこれと全く同じビジョンやスローガンを掲げ、今まで何十年も活動してきたはずです。

それでも、ここ数年で釣りに親しむようになった20代30代の若い女性にとって、まだまだ釣りの楽しさは世の中に十分に伝わっておらず、環境整備が不足していると感じさせてしまっていたと言うことです。

港湾周辺の清掃活動など、環境整備には最初から力を入れている

これはどんなに説明や言い訳をしても意味がなく、そう感じる釣り人がいると言う事実のみが存在しているのだと思います。

従来の組織や流れは関係なく、素直に、そして直感的に良いと思ったことや必要と思ったことをすぐ行動に移せる彼女たち。
この活動はきっと新しい釣り普及活動の流れになっていくはずです。

釣具店などはカイロ回収BOX設置をお願いする活動も実施中。

インタビュー時点(2021年3月)では、港周辺清掃や使い捨てカイロのリサイクル活動参加など、まずは環境保全に関わるところから手をつけているあたりも、サスティナブルな社会を目指すことに最初から目を向けている点でとても現代的だと感じました。

また、もともとInstagramのインフルエンサーとして活躍していた女性たちが理事ですから、 その力を生かしてどんどん情報発信をして、活動の幅を増やしているところだそうです。

今後は釣り教室運営などにも携わり、釣り環境を整えながら釣りに親しんでくれる人を増やしていきたい、とお二人とも夢と希望を熱く語ってくれました。

とにかく無限の可能性を秘めている様子の彼女たちに、大きな期待を寄せたいと思います。

女性理事だけの組織。その思い。

楽しみながら釣りの環境問題についても提言していく活動をコツコツ実行中

女性フィッシング協会は、その名の通り女性理事だけで構成されている組織だそうです。
団体の前身というか、拠点が「釣りガール公式インフルエンサー」ですから、協会発足のビジョンを共有したのはもちろん全員女性。
そこにあえて男性を加える必要も、タイミングもおそらく無かったのだと推察します。
そして、最初から思いを一つにしている同性同士だからこそ、あうんの呼吸、スピード感なども絶妙に良かったのではないでしょうか。 お話を伺っていて、理事たちの間で難しい問題や話し合いがなかった様子から、そのように感じました。

また、今回のインタビューを受けていただいたお二人の役職名「オーガナイザー」は、曽我部さんと京谷さんのお二人で決定したそうです。
この協会の今後の活動をイメージした時に、とにかく行動すること、そしてどんどん横に拡がっていく組織になって欲しいという思いから、理事⻑や代表ではなく全体のまとめ役を意味する「オーガナイザー」がぴったりハマったとのこと。
こういった点からも、この組織がただ事ではない、今までにない可能性を秘めた力を持っているのが伝わってきました。

私自身は昭和生まれの平成社会人。
彼女たちの軽やかな発想と行動についてお話を聞けば聞くほど、釣りの未来は明るいぞ! と私まで夢と希望をもってしまう、そんなパワーをオーガナイザーのお二人から感じました。

とにかく何か人の役に立ちたい!
そういう思いだけで行動できる現代の若者たちに脱帽!するインタビューでした。

女性フィッシング協会 2020 年 10 月設立
公式 WEB サイト https://female-fishing.org/

 


金子マミ プロフィール
Shipsmast プロデューサー・株式会社プラスエム代表取締役
女性と釣りをテーマにした隔週刊つり情報連載、アウトドア系雑誌などへの寄稿を経て2011年より女性用釣り用品ブランド[Shipsmast]をプロデュース。

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